岩手県の成り立ちは鬼の手形!?三ツ石神社と鬼の伝説とは
投稿者 山神
投稿日 2025.04.07
カテゴリ 地域
地域 岩手県
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岩手県の名称の由来として広く知られるのが、盛岡市にある三ツ石神社にまつわる「鬼の手形」の伝説です。この伝説は、地域の歴史や文化に深く根ざしており、県名の起源だけでなく、地元の風習や地名にも影響を与えています。

・三ツ石神社と鬼の伝説
三ツ石神社の境内には、高さ約6メートルにも及ぶ3つの巨大な花崗岩が立ち並んでいます。​これらは古くから「三ツ石様」として信仰の対象となってきました。伝説によれば、かつてこの地には羅刹鬼と呼ばれる鬼が住み着き、近隣の住民や旅人に悪事を働いていました。困り果てた人々が三ツ石神社の神に祈りを捧げたところ、神は鬼を3つの大石に縛りつけました。​降参した鬼は二度と悪さをしないこと、そしてこの地には再び来ないことを誓い、その証として石に手形を残したとされています。 ​


・地名「岩手」と「不来方」の由来
この伝説に基づき、鬼が岩に手形を残したことから「岩手」という地名が生まれたとされています。​また、鬼が再びこの地に来ないと約束したことから、「不来方(こずかた)」という地名も生まれました。​「不来方」はかつて盛岡市周辺の古称として使われており、現在でも地元の高校名などにその名残をとどめています。 ​

・さんさ踊りの起源
さらに、鬼の退散を喜んだ住民たちが「さんさ、さんさ」と踊ったことが、盛岡の伝統的な祭り「さんさ踊り」の始まりとされています。​この踊りは現在でも毎年夏に開催され、多くの人々が参加し、地域の文化として受け継がれています。 ​

・三ツ石神社の現在
三ツ石神社は盛岡市名須川町に位置し、東顕寺の裏手にあります。​境内には、鬼が手形を残したとされる三ツ石が祀られており、雨上がりの日などには石の表面に手形らしきものが浮かび上がるとも言われています。​また、毎年8月下旬には例大祭が行われ、さんさ踊りの奉納演舞も実施されています。 ​

このように、三ツ石神社と鬼の手形の伝説は、岩手県の地名の由来や地域文化に深く関わっており、現在でも多くの人々に親しまれています。​
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